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その一撃に込めて ワンダと巨像オリジナルサウンドトラック [Mの音楽]

ここ何年かずっと私はテレビゲームをやらなくなった。

全く遊ばないというわけではないものの、
ひと昔前ほどゲームに時間を費やそうとは思えなくなっている。

そんな先日ふと、持っていた「ワンダと巨像」というプレイステーションソフトをプレイしてみた。
「ワンダと巨像」とは、主人公「ワンダ」が人間の背丈の何倍もある体躯をした「巨像」を身ひとつで
倒していくアクションゲームである。

すでに何度かクリアしていて、けっこうやり込んだゲームだったものの、
数年越し、久しぶりにやってみても、やっぱり面白い。

この「ワンダと巨像」、発売当時はその斬新な視点のアクションが話題になったが、
実際に遊んだ人はゲーム中に流れるBGM、もとい音楽の演出も大きな魅力のひとつだと言う。

いわんや私も「ワンダと巨像」の広い意味での「音」に心奪われたひとりだった。

そこで、今更ながら、なぜか急にこのゲームのサウンドトラックCDを買うことにした。

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この「ワンダと巨像 大地の咆哮」にはゲームで使用された36曲と未発表の7曲合わせて42トラックが収録されている。

「ワンダと巨像」というゲーム、物語りの進行は実にシンプルにできている。

ゲームのスタート地点である大きな祠(ほこら)が地図の中心にあり、
そこから主人公の愛馬「アグロ」にまたがって、広大な草原や渓谷、岩山を越えて
「巨像」の居所目指して駆けていく。

RIMG4888.JPG
倒すべき巨像は各地に16体存在しており、順番に1体ずつ倒していく。
1体倒したら、スタート地点に戻されふたたび次なる「巨像」を倒しにいく…
淡々とこれが繰り返される。


このゲームの「音」について印象的なのは、フィールドを移動しているとき、基本的に音楽がないこと。
聴こえてくるのは主人公「ワンダ」や愛馬「アグロ」の足音や風の音など、いわば環境音と効果音のみ。

ただ立っているだけだと、ときおり鳥の鳴き声のする程度で、まったく静かそのもの。

一転、巨像との闘いでは、プレイヤーの心理とリンクするように状況に合わせてBGMが変化する。

導きに従って「巨像」の潜む場所へ踏み込むと、
静かながら緊張感の漂う、みじかい音楽が流れる。
その音楽は巨像の気配と、その場所の神秘性を印象付ける。

そして「巨像」と遭遇すると、険しく重厚なBGMが流れはじめ、その圧倒的な存在感を引き立たせる。

「巨像」達はもれなく主人公「ワンダ」に対して攻撃的であり、巨大な足で踏みつけようとしたり、
手にした武器を振りおろしたり、はては雷撃のような飛び道具を「ワンダ」めがけて撃ってくる。

ただ剣や弓を使っても巨像には全く歯が立たない。
巨像の体には必ず「弱点」があり、それを狙うのが「巨像」をしとめる唯一の手段になる。

弱点を突いて「巨像」の姿勢を崩したり、建物を使ったり、巨像の猛攻をかいくぐり、
チャンスを捉えて「巨像」の体に飛びつく。

すると形勢逆転、勇壮な曲調のオーケストラが打倒巨像を目前にしたクライマックスを盛り上げる。

しかし、体に飛びつかれた巨像はワンダを振り落とそうと、うなり声をあげて身をよじる。
振り回されながらも弱点に向かってしがみつきながら這いのぼっていく。

力を込めて弱点めがけて剣を突き立て、とどめをさす。

刺された弱点から黒い血のようなものを勢いよく吹きあげて力を失い崩れていく巨像。
すると、物悲しげな音楽が流れる。

主人公ワンダは、ある一人の少女を生き返らせるため、巨像を倒す目的を持っている。
しかしそれは掟破りの呪われた儀式だということが、あとに語られる。


このようにゲーム中の音楽は「静」と「動」との強いコントラストを持つ。

草原の静けさがあるからこそ、巨像に立ち向かう瞬間の音楽がより強く印象づけられる。
その逆もまたしかり。


このサウンドトラックの音楽を担当した「大谷幸さん」について付属のブックレットの紹介を見てみると、
サザンや桑田さん、松田聖子さんのコンサートサポートやレコーディングに携わった経験ありとのこと。

ポップミュージックとはまったく毛色の違うこのサントラだけに意外や意外。
卓越したアレンジャーの引き出しの広さと深さは本当に得体が知れない。


巨像と闘うシーンの音楽で一番印象深いであろう一曲をここに。


おめもじでした。

ワンダと巨像 大地の咆哮


タグ:音楽
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